ワンマン経営の落としどころ

大曽根賢治

2008年08月22日 22:44

先日、インターネットの事業が低迷しているので相談にのって欲しいと言われ、とある会社に訪問させてもらいました。

その会社の経営者の方は、会社員を辞めて一代で会社を中堅の規模まで成長させたバリバリのワンマン経営者の方で、還暦に近いお年のようですが、まだ第一線で指揮をとっています。

会議には、僕と社長のほか、数名の社員の方もいました。

社員の方が、ネット事業の概要や現状について話すのですが、社長の意に沿わない説明があると

「そんな事もわからないのか!?」や「もっと早く解決できなかったのか!?」等と社長からの激が入ります。

よくよく観察してみると、社員の方は社長に対してなんとなくビクビクしているような感じです。

僕は、”社員の方は本当はわかってるのに、社長に怒鳴られるのが嫌なだから言わないんだろうな~”と思っていました。(その会社のことを考えたら、本当は言うべきだったのかもしれません)

結局僕がアドバイスさせてもらった内容に対しても、社長から「それは最初からわかってる」の結論で終わってしまいました。orz...



会社を創業してからある程度の規模になるまでは、会社の求心力を維持するためにもワンマン経営はとても重要だと思います。
ただ、次のステップに進むためには、そのワンマン経営が逆に障害になってしまうケースもあるのではないでしょうか。


僕がお世話になっている経営者の方も、会社員をやめ独立して株式上場まで成長させたすごい人ですが、上場して数年で、経営の一線から退き、僕がその会社に訪問にいくと、「いや~、やることなくて暇なんだよね~」と、冗談なのか本気なのかわからない事を笑顔で言ってくれます。


僕も将来は「社長はもう来なくても大丈夫ですから」と言われるようななりたいなぁと思う今日この頃です。